妊娠して下ろすリスク&負担って何?後遺症などの影響【まとめ】
妊娠をする環境は人それぞれ、
なかには色々な事情から妊娠を継続
することができず、下ろすという決断を
する場合もあるでしょう。
仕方ないことではありますが、
妊娠して下ろすということは
決して安易なものではありません。
身体への大きな負担やリスクはもちろん、
精神的にも大きなダメージがあります。
場合によっては手術によって後遺症
が残り、今までの生活が送れなくなる
場合もあるのです。
そこで今回は
妊娠して下ろす際のリスク&負担とは何か、
後遺症などの影響などもまとめてご紹介を
したいと思います。
やむを得ず下ろすことを考えている方は、
手術のリスクや負担などの影響を前もって
しっかりと確認し、理解した上で、
手術を受けるようにしましょう。
この記事に書いてること♪
妊娠して下ろすリスク&負担まとめ一覧!
妊娠して下ろすための手術を
人工中絶手術といいます。
中絶のできる期間は母子保護法
で決まっており、妊娠22週未満、
すなわち21週と6日までです。
妊娠22週以降は
母子保護法で定められている2つの
理由であっても、中絶はできません。
またその期間の中でも母体への
負担を最小限にするためには、
妊娠初期の中絶が推奨されており、
特に初期の中でも早い時期の6週~9週
が最も負担が少ないと言われています。
しかしこの時期が負担が少ないといっても、
中絶手術は身体にも精神的にも
様々なリスクがあります。
では実際にどのようなリスクや負担が
あるのかをご紹介していきます。
1.ホルモンバランスが乱れて体調が悪化する
中絶手術は身体にも精神的にも
大きなショックやストレスを与えます。
そのため
中絶によってホルモンバランスが乱れ、
月経不順や無月経といった月経異常が
起こることがあります。
月経異常は女性の体に様々な影響を
及ぼし、さらに体調が悪化してしまいます。
またある統計によれば、
中絶手術を受けた約50%の女性が
心にネガティブな感情を抱えたり
精神的な問題を抱える中絶後遺症候群(PAS)
に悩まされているといわれています。
中絶後遺症候群(PAS)とは、
中絶手術を経験したストレスで
PTSD(心的外傷後ストレス)
を発症するものです。
2人に1人がそのような症状を示すといわれ、
女性の心身に与える後遺症は重大です。
そのようなことを回避するために、
中絶手術後は専門家によるアフターケア
を受けることもできます。
手術後体調がおかしいなと思ったら、
すぐに病院に相談をするようにしましょう。
2.手術によって体の中が傷つく
また手術を行うことで、
体を中を傷つけてしまうことがあります。
例えば、妊娠初期の中絶で行う掻爬法や
吸引法といった施術は、手探りで行うため、
胎盤の一部が残ったり子宮を傷つける
ことがあります。
また、子宮頸管を広げるときに、
頸管が傷ついてしまうこともあります。
さらに人工的に陣痛を誘発する場合も、
子宮に過度の負荷がかかり、
子宮破裂を起こす危険性があります。
その結果、まれに子宮摘出を
余儀なくされることもあります。
3.体の中の傷が原因で再妊娠が難しくなる
上記のような傷が原因となり子宮や
卵管が感染症などで炎症を起こすと、
不妊症や子宮外妊娠の原因と
なってしまいます。
他にも子宮内の炎症や傷が付くことで
正常な妊娠ができなくなり、再妊娠が
難しくなるといったリスクがあります。
4.流産や早産しやすくなる
子宮頸管を広げるときに頸管が
傷ついてしまった場合には、
子宮頸管無力症になる恐れがあります。
これは陣痛が来る前に
子宮口が開いてしまう病気で、
将来妊娠した場合に流産・早産の
リスクを高めるといわれています。
また中絶手術のあと、取りきれなかった
組織が子宮内部に残ってしまっていると、
胎盤ポリープになることがあり、
大量出血が見られることがあります。
将来妊娠した際に、前置胎盤や
癒着胎盤が起こるリスクも高まります。
そのため手術後はしっかりと定期検査
を受けることと、
万が一体に異変がある場合には
すぐに病院で見てもらうことが大切です。
5.罪悪感や後悔の気持ちが残る
しっかり決断して行ったはずなのに、
中絶したお腹の子への罪悪感や後悔
の気持ちが残る女性は少なくありません。
その気持ちがストレスとなって長期間残り、
心身的に滅入ってしまうケースもあります。
また中絶を選択する期間の間に、
パートナーとの気持ちの行き違いも
起こり易いものです。
その結果、以前と同じ生活が
送れなくなるという場合もあります。
6.下ろす費用は保険外のため高額
妊娠は病気ではないため
健康保険適用外です。
中絶においても同様、
健康保険の適用外となり
全額自己負担になります。
そのため手術費用はもちろん、
検査や入院が伴った場合も全て
全額自己負担となるので注意しましょう。
ちなみに妊娠初期に下ろす場合、
手術前の検査で1万程かかります。
手術費用は10万前後、高いところ
では15万円程のところもあります。
病院によって費用は様々ですので、
事前に確認をしておくと安心です。
7.妊娠中期で下ろすのは体の痛みと入院の費用の負担が大きい
さらに妊娠12週以降~22週未満の
中期に下ろす場合には、
子宮口を広げる処置を行った後で、
子宮収縮剤によって陣痛を起こして、
実際の出産と同じような処置をします。
通常は開かない子宮口を強制的に開いたり、
子宮を収縮させたりするため、ある程度の
痛みや出血を伴います。
また一般的に妊娠12週~13週頃の手術
であれば1泊の入院、
妊娠14週以降の手術の場合には2泊から
3泊程度の入院が必要になることがあります。
費用は病院や入院の日数によっても異なり
ますが、通常の分娩と変わらない処置のため
30万から40万ほどかかることも。
初期とは手術方法が異なり入院も必要
となることから、体への負担だけでなく
費用面の負担もかなり大きくなります。
未成年で妊娠して下ろす場合のリスク
止むを得ず中絶をする理由は人それぞれ
ですが、なかには未成年で妊娠をしてしまい
下ろさなくてはいけないという場合もあります。
もし未成年で妊娠して下ろす場合には、
どのようなリスクがあるのでしょうか?
上記でご紹介した体や心への負担は
もちろんですが、未成年の場合には
さらにそれに加えてリスクを伴います。
- 同意書にサインが必要なので親にばれないのは不可能
- 学校生活が送れなくなる
- 下ろす費用を自分で払えない
この3について詳しくご紹介します。
1.同意書にサインが必要なので親にばれないのは不可能
未成年が中絶手術を受ける場合は、
必ず保護者の同意書が必要になります。
また胎児の父親が未成年の場合も、
その保護者の同意書が必要です。
たとえ
妊娠超初期の中絶の場合であっても、
中絶手術にはリスクがつきもの。
医師は手術のリスクを説明する必要があり、
リスクについて同意が取れていることを
保護者が同意しなければいけません。
また医師には母体保護法により、
妥当だと判断できない場合には中絶手術
を拒否をしなければいけない定めがあり、
そのため未成年の場合保護者の同意が
なければ、病院から中絶手術は断られます。
また、保険適応外のために高い費用
がかかる中絶手術。
その手術費用を支払えない場合には、
親が支払う必要があります。
その確認も含め、
保護者の同意が絶対に必要なのです。
2.学校生活が送れなくなる
中絶手術の後は、精神的にも肉体的
にもすぐに元の生活に戻るのは難しく、
今までの生活を送れなくなることがあります。
手術での後遺症などから、しばらくは安静
にする必要が出てくる場合も。
そのため
学校に通っていた未成年の場合には、
学校生活が送れなくなるリスクもあるのです。
3.下ろす費用を自分で払えない
先程もお話したように
中絶手術には保険がきかないため、
高額な費用がかかります。
そのため
未成年で、特にまだ学生の場合には、
自分で払えないというケースが多く、
費用面でのリスクが付きものです。
未成年の場合にはどこかに借りることも
できないため、どちらかの両親に相談して
費用を出してもらう他ありません。
下ろすことのできる期間は限られいるため、
どのような場合にも早めに家族に相談し、
リスクの解決をするようにしましょう。
まとめ
今回は
妊娠して下ろす際のリスク&負担とは何か、
後遺症などの影響などもまとめて
ご紹介をしてきました。
中絶手術は身体への負担だけでなく、
精神的にも大きなリスクがある
ということでしたね。
妊娠に至るまでの環境は人それぞれ。
さまざまな事情を抱えての妊娠で、
やむを得ず中絶を決断するような場合には、
今回ご紹介したような万が一のリスクがある
ということを忘れないで下さい。
そして後遺症などの影響の軽減のためにも、
しっかりとアフターケアを受け、自分の体の
管理をしっかりと行うことがとても大切です。